沙村広明『沙村広明短編集 シスタージェネレーター』
『無限の住人』でおなじみ、沙村広明さんの短編集です。
「制服は脱げない」というショートコメディと、シリアスな短編の組み合わせとなってまして、なかなかカオスな一冊になっています。
シリアスな短編に挟まれた形で全8話続く「制服は脱げない」は、社会ネタな笑いの作品。出てくるキャラクターは10代っぽいですが、割と20代の中盤以降に響きそうなコメディですね。(笑) あるあるネタでもあります。
そして、メインの(?)シリアス路線は全6作品。「ブリギットの晩餐」「シズルキネマ」など、渋めの作品が多いです。沙村さんの作品は太田出版のエロティックス・エフにも掲載されていますが、その辺りの作品と似た雰囲気あり。
中でもシリアスモノ最初の「久誓家家最大のショウ」は筆者好みの作品。顔立ちの整った良家の女の子が主人公で、雇っている家政婦と父親の関係を疑うところから始まる物語です。
疑惑を深めつつ、彼女は死んだ母親と父親の関係性について再考し始めるわけですが、それが主人公にとって思ってもみないお話に。・・・人それぞれなアレがあるものです。(笑)
ここまで極端でないにしろ、思春期にこんな葛藤はあるかもしれないですな。
全体通して面白く感じましたが、『無限の住人』と似た作風を期待すると見当違いなもので、読み手によってかなり印象の変わりそうな作品だと思います。こういった路線は好きなんですが、現状でこちらの作風を望む声よりは『無限の住人』路線を好む声が大きそうな気がしますね。でも『ブラッドハーレ〜』もありましたし、案外早く読めたりして?お待ちしております。
掲載誌:
月刊アフタヌーン /
QuickJapan /
コミックフラッパー
近代麻雀オリジナル/著者同人誌
ショップリンク:[
セブンアンドワイ

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[シスタージェネレーター沙村広明短編集(C)沙村広明/講談社]
2009年11月01日 漫画の感想2